人気劇団・ヨーロッパ企画がおくる、エクストリーム時間SF 『ドロステのはてで僕ら』が、 TOHOシネマズ 池袋、TOHOシネマズ 日比谷、下北沢トリウッドほか全国順次公開されています。
雑居ビルにあるカフェで起こった、SFめいた事象。
テレビとテレビが「時間的ハウリング」を引き起こし、2分前と2分後がつながった。
襲いかかる未来、抗えない整合性。
ドロステのはてで僕らは ——。
本作は、全編をOsmo Pocketで撮影された映画となり、また、ほぼワンカットで撮影された作品でもあります。
監督の山口淳太は、ミュージックビデオ「クリープハイプ『イト』」や、ドラマ「警視庁捜査資料管理室」シリーズなどの作品を手がけています。2020年には、BSフジ開局20周年記念特別番組「警視庁捜査資料管理室スペシャル〜明石幸男、最後の3日間〜」で4時間長編の監督を務めています。
脚本の上田誠は、2005年に「サマータイムマシン・ブルース」という作品や、2017年「夜は短し歩けよ乙女」、2018年「ペンギン・ハイウェイ」とこだわりのある作風で知られています。
「ドロステのはてで僕ら」とは?
<ストーリー>
とある雑居ビルの2階。カトウが部屋にいると、テレビの中から声がする。 見ると、画面には自分の顔。しかもこちらに向かって話しかけている。 「オレは、未来のオレ。 2 分後のオレ」。 どうやらカトウのいる2階の部屋と1階のカフェが、2分の時差で繋がっているらしい。 “タイムテレビ”の存在を知り、もっと先の未来を知ろうと躍起になるカフェの常連たち。 さらに隣人の理髪師メグミや5階のヤミ金業者、謎の客も巻き込み、 「時間的ハウリング」は加速度的に事態をややこしくしていく……。 襲いかかる未来、抗えない整合性。ドロステのはてで僕らは−−。
「ドロステ」とは、再帰的な画像(紋章学における紋中紋)のもたらす効果のことであり、わかりやすく説明すると、向かい合った2枚の鏡で鏡の中にはお互いの画像が永遠に反復される現象のこととなります。この効果をドロステ効果といい、オランダのドロステ・ココアのパッケージが起源となっているようです。
本作では、ビデオカメラで、それがとらえた画像の映ったモニターを撮影すること起こるドロステ効果を取り入れています。
原案・脚本:上田誠
監督・撮影・編集:山口淳太
出演:土佐和成 藤谷理子 石田剛太 諏訪雅 酒井善史 中川晴樹 角田貴志 永野宗典 本多力 / 朝倉あき
主題歌:バレーボウイズ「タイトルコール」
音楽:滝本晃司
製作:ヨーロッパ企画 トリウッド
配給:トリウッド 宣伝:下北沢映画祭